初期研修医向けオンライン勉強会ガイド|失敗しない選び方と活用法
想定読者:初期研修医・医学生 / 読了目安:8〜10分
オンライン勉強会って、ここ数年で一気に増えました。
- 民間企業のウェビナー
- 出版社の動画コンテンツ
- 大学・病院主催のオンライン勉強会
- 個人やコミュニティが主催するレクチャー(みんほす!含む)
- 製薬会社のWeb講演会
「とりあえず Zoom リンクが来たものは全部参加してみる」
でも最初はいいんですが、時間も体力も有限です。
このページでは、ぼく(永井)が見てきた 代表的な5タイプのオンライン勉強会+みんほす! を整理しつつ、
- 自分の目的に合った勉強会の選び方
- よくある“失敗パターン”
- 5タイプをどう組み合わせると伸びやすいか
- その中での みんほす!の立ち位置と良さ
をまとめておきます。
1. オンライン勉強会、「多すぎ問題」
ここ数年で本当に選択肢が増えました。代表的なものだけでも:
- 民間企業の週1回セミナー
- 医療出版社のオンデマンド動画
- 大学・病院主催のシリーズセミナー
- 有志医師コミュニティによる勉強会(みんほす! など)
- 製薬会社主催のWeb講演会
どれも「いいところ」がありますが、
目的も決めずに片っ端から受けると、時間が溶けていく割に「明日の当直で何が変わったか?」が分かりにくいんですよね。
2. まず決めたいのは「目的」と「時間」
2-1. 目的を1つに絞る
勉強会を選ぶ前に、まず自分に問いかけてほしいのはここです。
- 当直・救急の不安を減らしたいのか
- 国家試験・専門医試験の対策をしたいのか
- 将来のキャリアや働き方のイメージを広げたいのか
- 「今の病棟業務をもう少し楽に回せるようにしたい」のか
目的がふわっとしたままだと、
「なんとなく良い話だった」「メモもあとで読まない」になりやすいです。
2-2. 使える時間をリアルに見積もる
- 週にどれくらい、勉強会に使えるか
- ライブでリアタイ参加できるのは週何回か
- それ以外は「アーカイブ視聴で細切れに見る派」なのか
「自分の生活リズムの中で、無理なく続けられるか」 はかなり大事です。
当直明けでも負担なく見られる 10分動画なのか、
火曜20時に固定で1時間空けられるのか、
そこから逆算して選びましょう。
3. 主な5タイプ+みんほす!の特徴
ここから、代表的なタイプをざっくり紹介します。
それぞれの「いいところ」と「こういうところは注意」を並べます。
3-1. 民間企業セミナー A社
週1回夜の無料Webセミナー。
救急・内科を中心に、働き方・キャリア・AI活用まで、かなり幅広いテーマを扱っています。
いいところ
- 週1回、決まった時間に開催されるので「学習習慣」を作りやすい
- 無料 & オンラインで、地方勤務でもアクセスしやすい
- 有名病院の専門医・指導医クラスが講師で、実践的なポイントを1時間でギュッとまとめてくれる
注意ポイント
- テーマが広い分、
**救急だけ、総合内科だけ、を深く掘る場というより、「幅広くバランスよく触れる場」**になりがち - 参加人数も多く、双方向性はあるものの「がっつり対話」というよりは
どちらかというと 良質な講演会 を聴くイメージ
こんな人におすすめ
- 「とりあえず広く基礎力をつけたい」
- 「毎週この時間は何かしら学ぶ、という習慣を作りたい」
3-2. 民間企業B社などのオンデマンド教材
医療系出版社が提供する、研修医向けの 短時間動画シリーズ。
手技・救急・病棟業務などを 1〜10分のコンテンツで網羅してくれます。
いいところ
- 「忙しくても短時間で学べる」「基礎固めに最適」
- 手技・病棟のルーチン・抗菌薬など、困ったときサッと確認したいテーマが多い
- オンデマンドなので、当直中・病棟の合間・電車の中など、好きなタイミングで見られる
注意ポイント
- 一方通行のコンテンツなので、その場で質問したり、ケースディスカッションをしたりはできない
- 「見たつもり」になりやすいので、どこかで アウトプットの場 をセットにすると定着しやすい
こんな人におすすめ
- 「まずは動画で基礎的な“型”をざっと押さえたい」
- 「当直前に、短時間で要点だけ復習したい」
3-3. 大学・病院主催のオンラインセミナー
教育熱心な大学や研修指定病院が、自施設の研修医向けに作っているオンラインシリーズ。
最近は他院からの参加も可能な公開セミナーも増えています。
いいところ
- 「救急初療○回シリーズ」など、体系的なカリキュラムで設計されている
- その病院の看板領域の専門家が講師で、内容がかなり濃い
- 少人数だと質疑応答も密で、「自分の症例ベース」で相談できることもある
注意ポイント
- 多くは 月1回×数ヶ月の期間限定シリーズ で、通年毎週あるわけではない
- テーマが主催施設の強み寄りになりやすく、
「総合内科・救急を全体的に」よりは「この領域を深く」の色が出る
こんな人におすすめ
- 「特定の大学・診療科のカリキュラムで、基礎から体系的に学びたい」
- 「この大学(科)に興味があるから、雰囲気も含めて知りたい」
3-4. 個人・コミュニティ主催の勉強会(みんほす!)
ここに みんほす! が入ってきます。
特定の企業や大学に属さない、有志医師による全国コミュニティ型のオンライン勉強会です。
「どこで研修していても、日本最高峰の総合内科・救急の教育にアクセスできる場を作りたい」
という思いから生まれました。
みんほす!のざっくりスペック
- 年中ほぼ毎週、火曜夜にライブ開催
- テーマは「総合内科」「救急」「当直初期対応」の“型”と“考え方”が中心
- 医学生〜初期・後期研修医、看護師・薬剤師など若手医療者がメインターゲット
- Zoom+チャットで双方向性高め。「一緒に考える」スタイル
いいところ
- 年中ほぼ毎週あるので、**“総合内科・救急を軸にした学習習慣”**を作りやすい
- 各地で研修医指導に定評のある総合内科医・救急医が、
「明日から使える」超実践寄りの内容を全力で伝えてる - 初期研修医がマスターしなきゃいけないテーマを網羅している
- チャットを使って、質問・ツッコミ・感想がリアルタイムに飛び交う
- 「自分だけじゃないんだ、この悩み」と分かるのも大きい
- 匿名参加OKで、所属や立場を気にせずフラットに学べる
- ライブ参加は無料。価値を感じた人が、オンラインサロンや書籍などで応援してくれる仕組み
注意ポイント
- あくまでボランティア運営+コミュニティ型なので、
「受け身で流し見」だともったいない - **「自分の中でテーマを決めて、メモ→復習までセットでやる」**意識があると伸びやすい
こんな人におすすめ
- 「当直・救急でのモヤモヤを、実践的に解消したい」
- 「自分の病院だけでは得られない、全国の指導医・同期の空気に触れたい」
- 「総合内科・ホスピタリストとしての“土台”を作りたい」
3-5. 製薬会社主催のオンラインセミナー
製薬企業の学術部門が、それぞれの注力領域に合わせて開催するWeb講演会。
感染症・救急・内科領域は特に多く、抗菌薬・がん・輸液などのテーマがよく扱われます。
いいところ
- 各領域の専門教授クラスが講師で、最新のエビデンスやトピックをまとめて聞ける
- 参加費は基本無料(企業負担)。オンデマンド視聴できることも多い
- 「将来この領域に進むかも」「最近の治療の流れを知りたい」研修医には視野が広がる
注意ポイント
- 内容がどうしても自社製品寄りになることがあり、
「宣伝っぽさ」を感じる場面もある - スライドも情報量が多く、
初期研修医的には「話の全体像」がつかみにくいことも
こんな人におすすめ
- 「この疾患領域を深めたい」「最近の治療トレンドをざっくり押さえたい」
- 「専門の先生の話を聞いて、勉強のモチベーションを上げたい」
4. 5タイプ+みんほす! ざっくり比較
文章でざっくりまとめると、こんなイメージです:
民間企業セミナー A
- 週1回・通年・無料
- 幅広いテーマをバランスよく
- 「学習習慣を作る」「全体を俯瞰する」のに向く
民間企業Bなどオンデマンド教材
- すき間時間にサクッと視聴
- 手技・ルール・基礎知識を効率よく
- 「困ったときにすぐ確認」「基礎固め」に最適
大学・病院主催セミナー
- 期間限定で、特定領域を体系的に
- 少人数なら質問もしやすい
- 「この科を本気でやりたい」「体系立てて学びたい」人向け
みんほす!(コミュニティ型)
- 年中ほぼ毎週・ライブ・双方向
- 総合内科・救急・当直初期対応の“型”と“現場の思考”を深く掘る
- 全国の仲間と一緒に学べて楽しい。モチベーション維持に強い
製薬会社セミナー
- 領域ごとの最新トピック・エビデンスをキャッチアップ
- 「少し宣伝っぽい」「情報量多め」は前提として、客観的に聞くスタンスが大事
5. よくある「失敗パターン」
タイプに関係なく、ありがちなパターンも整理しておきます。
- とりあえず登録だけ増えて、ほとんど参加していない
- 聞いただけで満足してしまい、メモも残していない
- テーマがバラバラで、知識が点のままつながらない
オンライン勉強会は、
**「受けた数」よりも「どう使ったか」**が結果を大きく変えます。
6. おすすめの“組み合わせ方”
実際にぼくが研修医におすすめしているのは、こんな三段構えです。
- オンデマンド教材で基礎知識をざっと入れる
- 民間企業A社セミナーなどで、幅広く学ぶ
- みんほす!で、「初期研修医必須の内科・救急・病棟管理」を症例ベースで出来るようになる
これに、
- 「興味ある科の大学セミナーで、少人数・体系的に深く学ぶ」
- 「製薬会社セミナーで、特定領域の最新トピックを押さえる」
を少しずつ混ぜていくと、かなりバランスの良い学び方になります。
7. みんほす!の立ち位置と、いいところまとめ
最後に、あらためて みんほす! の特徴をまとめておきます。
- 特定の大学・企業に属さない、有志医師による全国コミュニティ
- 「どこで研修していても、日本最高峰の総合内科・救急教育にアクセスできる場」を目指している
- 年中ほぼ毎週、総合内科・救急・当直初期対応をライブで扱う
- ライブ参加は無料。
- 各地の熱意ある指導医が、「明日から使える超実践的な内容」を全力で伝えてる
- Zoom+チャットで双方向性が高く、全国の仲間と一緒に考えながら学べる
- 匿名参加OKで、立場を気にせず質問・相談しやすいフラットさ
- 「地方でも全国レベルの指導医から学べる」「毎週の楽しみ」という声が多く、モチベーション維持に強い
ぼく自身の言葉でまとめると、
「教科書とUpToDateだけでは埋まらない“現場の隙間”を、みんなで楽しく埋めていく場」
が、みんほす!です。
オンライン勉強会は、うまく使えば
研修病院の“地力”の差をかなり埋めてくれるツール になります。
自分の目的と生活リズムに合わせて、
5タイプ+みんほす!を組み合わせながら、
「当たり前のことを当たり前にできる」
そんな医師への一歩を、一緒に踏み出してもらえたらうれしいです。